テーマ:宇宙

書評。米谷民明「光を止められるか」。失敗作の見本。読んで分からなくても心配しないでよい。

米谷民明「光を止められるか-アインシュタインが挑んだこと」岩波科学ライブラリー178、2011年。高校生向きと称する啓蒙書。しかし、失敗作の見本である。高校生よ、この本を読んで、内容が理解できなくても心配しなくて良い。書き手が悪いのである。世の中には説明下手な本がある、ということを知ってもらうことにこの本の価値があるのだから。 そ…
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「電話帳」の翻訳書が出た。画期的だ。何部売れるのだろうか。

いわゆる「電話帳」すなわち、Misner-Thorne-Wheeler, Gravitation。その翻訳が丸善から出た。15,750円。どれだけ売れるのだろうか。売れる部数で日本の知的レベルが分かる。 そもそも、翻訳が出ることが、知的レベルの高さを示しているのだろうか。 中国語訳は出ているだろうか。アラビア語訳は出ているだろう…
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書評「まだ科学で解けない13の謎」。世の中は変則事象ばかり。だから科学は面白い。

マイケル・ブルックス「まだ科学で解けない13の謎」草思社、2010年、を読む。発想の自由性を謳歌する楽しい本だ。まさに「科学は不確かだ」。科学は人間の創作物だったのです。 暗黒物質・エネルギーや宇宙人からの信号「ワオー」などは夙に有名だ。しかし、有性生殖が無性生殖より優位である証拠はないとか、「死」の存在は科学的に立証されていない…
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書評。トホーフト「サイエンス・ファクション」。常識を超えない保守的な本。副題は間違い。

ヘーラルト・トホーフト「サイエンス・ファクション:疑り深い科学者のための宇宙旅行入門」岩波書店、二宮正夫、二宮彰訳、2010年をよむ。常識人の現代地球環境に関するエッセイで、意外性、新規性のまったくない保守的な本。ノーベル物理学賞受賞者の面影はどこにもない。あまりに保守的な、と言ったところの本。 まず、訳者がつけた副題は本書の趣旨…
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地中に潜っていくと、働く重力は足元より下の球の部分だけ。物理学の定理。

地中深く潜っていくと、働く重力は、自分より下の部分の球体だけになります。だから、地球の中心では無重力になります。また、地球の外から見ると、地球の大きさはあっても、働く重力は、地球全体の質量が地球の中心に集中していると仮定したものと同じものになります。物理学の初等的な定理です。説明しましょう。図を参照してください。 質量M をもつ、…
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H-IIBロケット2号機のフライトプランをグラフにしてみました。

宇宙ステーション補給機「こうのとり」2号機(HTV2)を搭載したH-IIBロケット2号機の飛行計画をグラフにしてみました。データが粗いので、スムーズなカーブではありませんが、大要は分かると思います。このロケットは、当初、2011年1月20日に打ち上げを予定していましたが、天候不良で延期になっています。打ち上げ成功を祈ります。 …
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GPS信号の特殊および一般相対論的補正について

GPSを勉強していると一般相対性理論が出てくる。たしかにカーナビの本にも、GPS信号には一般相対性理論が適用されていて、時計がそのようにあわされている、と書かれている。しかし数式で論じたものはあまり見かけない。そこで補正量がどのくらいになるのか、大雑把な数値を代入して、計算してみた。特殊および一般相対性理論適用の練習問題である。 …
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「みちびき」QZSSの軌道とGPSの軌道の比較

「みちびき」とGPS衛星の軌道要素が分かりましたので、軌道の図を描いてみました。要するに、長半径、離心率を使い、楕円を書いただけです。地球も半径一定としてあわせて書いてみました。QZSSは、GPSに比べ、随分高いところを飛んでいるのですね。離心率のちがいは、この程度の図からはわかりません。真円に近く飛んでいます。 ちな…
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GPS衛星の配備状況。2011年1月15日0時0分0秒現在。

GPS衛星の配備状況と各衛星の軌道要素をNASA局から拾ってきました。現在運用中の衛星は、番号でいうと、 11、23、24を除く、1番から32番まで(合計29個)です。図でPRN番号で示しています。(衛星には、Space Vehicle Number と Pseudo Random Noise という二つの番号がついていますが、実質は…
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「みちびき」QZSS の軌道要素。

GPSの軌道要素データが世界各地の受信局をとおして得られるのと同様に、「みちびき」QZSSのデータもJAXAをとおして入手できます。2011年1月2日現在の「みちびき」の軌道要素を引っ張ってきました。離心率がゼロから少しは外れているのがミソです。これが例の「8の字」飛行の元となるものです。 この離心率が真円からどの程度はずれている…
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ニュートンはどのように万有引力の法則を見つけたか

ニュートンはその著「プリンキピア」で、月が地球に落下している距離を計算して万有引力の法則、すなわち、逆二乗則を導いた、といわれている(原著または翻訳未見)。それをなぞってみよう。 月は1秒間にどれだけ地球の方向に落下しているか。 地球と月の距離を r、月の公転速度を V' とする。(添付図参照) T は月の公転周期 T = 2…
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人工衛星のランデブー(その2)。増速させるばあい。

同一の円軌道にいるふたつの衛星があるばあい、後ろの衛星が前の衛星に追いつく8ランデブーする)ためには、後ろの衛星の速度を減速させる、と前のブログで論じた。しかし、当然のことながら、後ろの衛星を速度を増す方法もある。今度は、この加速させる位置を近地点をする楕円を新しい軌道とする方法である。 この場合の式は、           P…
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人工衛星のランデブー。追いつくには減速させます。不思議ですね。

同一の円軌道に入っているふたつの人工衛星。後ろの衛星が前の衛星に追いつかせてランデブーさせるには、後ろの衛星の速度を落とします。減速です。増速ではありません。不思議ですね。 実際に計算して見ましょう。 最初の円軌道の半径を a 速度を V とします。位置 A にいる衛星を、位置 B にいる衛星が追いかけるわけです。相対角度を…
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第三宇宙速度を知っていますか。太陽系からの脱出速度です。

第一宇宙速度は地球の衛星となる速度。第二宇宙速度は地球の重力圏からの脱出速度。第三宇宙速度は太陽系からの脱出速度です。どんな値になっているのか確認しましょう。 1.第一宇宙速度           V1 = Sqrt(GM/R) = Sqrt(g/R) に           g = 9.8 (m/sec^2)      …
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第二宇宙速度の不思議。脱出は天王星へ行くより簡単。

第一宇宙速度、第二宇宙速度はご存知ですね。第一宇宙速度は、人工衛星が地球も回りを回る速度で、          V1 = Sqrt( GM/R ) = Sqrt( gR ) で与えられます。ここに、G は万有引力定数、Mは地球の質量、Rは地球の半径、gは地上での重力加速度です。 第二宇宙速度(脱出速度)は、地球から無限…
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天王星に行く方が海王星に行くよりエネルギが必要。ホーマン軌道の不思議

惑星間航行にはホーマン軌道(Hohmann transfer orbit)を使うのが、エネルギを最小にする意味で、最適です。しかし、面白いことに、天王星(AU=20)に行く方が、それより遠い海王星(AU=30)に行くよりエネルギが必要なのです。計算で確かめて見ましょう。 地球の軌道を円と仮定し、その半径を a1 とします。外惑星の…
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GPS人工衛星の軌道要素(2)離心率、軌道傾斜角

GPS衛星の離心率と軌道傾斜角のデータです。アメリカはそれほど軌道を同一にすることにこだわっていないようです。けっこうばらつきがあります。ロシアのGLONASSとの比較をつぎにしてみましょう。 **************** GPS人工衛星の軌道要素(1) http://44579446.at.we…
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ロシア版GPS(GLONASS)のデータ(その2)

ロシア版GPSであるGLONASSの軌道データの「その2」です。軌道傾斜角と離心率です。 *************** ロシア版GPS(すなわちGLONASS)の衛星は、もう22機も打ち上がっているのです。 http://44579446.at.webry.info/201101/article_7.html…
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ロシア版GPS(すなわちGLONASS)の衛星は、もう22機も打ち上がっているのです。

2010年12月5日に最後の3機を同時打ち上げしたのですが、失敗しました。これをみると、この3機でGLONASSは完成するようです。(2010年中に完成しなかったから、ロシアのメドベージェフ大統領がおおいにお怒りとか。) ロシアのサイトによると、現在、22機がサービス中とか。この22機の軌道要素を引き写して起きます。 …
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金星探査機「あかつき」の軌道計画を参考に、惑星へ行こう。冬休みの自由研究にどうぞ。

金星探査機「あかつき」は金星への周回軌道根の投入に失敗したが、宇宙航行の夢は膨らんだ。太陽系の色々な惑星への探査計画をみんなで立ててみよう。 1.惑星間の軌道計画は、ケプラーの第三法則を使うだけ。簡単だ。すなわち、    a^3/P^2 = const. の式を使うだけ。ここに、a は平均の軌道半径、P は周期。単位を…
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古在由秀「天文学講話」を読む。太陽系・位置天文学もまだまだ不思議がいっぱい

古在由秀「天文学講話-太陽系天体の動きを追って」丸善ライブラリー、1997年を読む。古在先生だから、当然、位置天文学。先生は、地球の形が西洋梨の形をしていることをはじめて発見された。人工衛星を天文学に利用するパイオニアだ。 本書には太陽系の惑星、小惑星の軌道についての謎がちりばめられている。ニュートン力学で軌道は決められるが、なぜ…
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「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由-フェルミのパラドックス」。思考法を論理を鍛える本。

スティーヴン・ウェッブ「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由-フェルミのパラドックス」 青土社、松浦俊輔訳、2004年を読む。宇宙人の存在をネタに、論理を追求することを教える本。自由な精神の見本となっている。 本書は単なる宇宙人を探す本ではない。宇宙論・物理学の本というより、論理というものはどういうものかを具体的な見本で示し…
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衛星「みちびき」の誤解。3機ではダメ。GPSシステムをしっかり勉強しよう。

「みちびき」は日本版GPSシステムのさきがけであり、将来、「3機体制」で運用するのが現案である。しかし、これでは日本独自の測地システムを作ることにはならない。誤解しないように、確認しておこう。 1.3機の衛星では、測地はできない。最低でも4機要る。衛星からの電波で受信地の座標を計算するのだが、時刻も未知数に入っているから、座標の3…
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「みちびき」にかんする読売新聞社説。GPSの基本が分かっていない。

読売新聞が「衛星みちびき 日本版GPSの戦略作り急げ(9月20日付・読売社説)」 http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20100919-OYT1T00730.htm で「みちびき」について論じた。他社が「みちびき」を無視するなかで、読売だけ「理科系」だ。しかし。。。 1.読売新聞は、…
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カーナビの精度を上げるのには DGPS がよい。「みちびき」の使用は疑問だ。

人工衛星「みちびき」が打ち上げられて、それがカーナビの精度向上に役立つと報道されている。専門家も本当にそのように考えているのだろうか。 1.カーナビ(一般に位置測定)の精度向上は Differential GPS が効率が良い。位置の分かっている基地局からの誤差情報を利用すれば、「みちびき」利用によるもの以上の精度向上が期待できる…
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GPS をもっと使おう。高精度の時刻、高度、速度も出ますよ。

GPS の利用が遅れている。こんなに便利な電波が飛び交っているのだから、それを使わない手は無い。 1.高精度の時刻がわかる。最近ではたいていの自動車にカーナビがついている。カーナビではGPSからの信号から位置を計算しているが、基本的なデータは時刻信号だ。この時刻信号は、衛星の原子時計から出す正確な信号なので、それを使えば良い。カー…
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NHKダークマター番組に立花隆はミスキャストだよ。なにも分かっていない。

昨日のNHK番組「クローズアップ現代」に立花隆が出ていた。数分間なので、目くじら立てるほどではないが、やはり、ミスキャストだった。何を言っているのか、ぜんぜん論理がはっきりしないのだ。初心者への説明になっていない。メチャクチャだ。 番組自体も、スキャンダラスな取り扱いで、冷静な科学的論理に欠けていた。ダークマターの存在が予測される…
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