重力加速度を計測してみよう。自由研究のテーマにどうぞ。

夏休みの自由研究のテーマとして、振り子の周期を計測して重力加速度を計算する実験はどうだろうか。

基礎とする方程式は、振り子の周期をT,振り子の長さを L、重力加速度をg とすると、

          T = 2*π*sqrt(L/g)

である。中学生にはこれは与えられた式としよう。高校生には単振動の微分方程式からこの式を導くことを教えよう。
この式の両辺を2乗して、2π を左辺に持ってくると、

          (T/2π)^2 = (1/g)*L

である。

実験では、この式の左辺を縦軸に、振り子の長さL を横軸にとってグラフを書き、グラフは直線となることが期待できるので、グラフの傾きを読み、その逆数として重力加速度g を求めるのである。グラフが原点を通るかどうかは気にしない。

実験の注意事項は次のようである。
1.振り子の長さは絶対値を求めるのが難しい。5円玉を紐に結んだとき、どこから計ればよいのか迷う。しかし、この実験では、紐の長さの絶対値はつかわない。グラフの傾きを求めるのだから、絶対値は気にしなくて良い。むしろ、紐の長さを数点変えて実験するのだが、紐の長さの相対値(長さの増分)は正確に測る必要がある。(要するに、振り子の長さは、最初に値を決めたら、次の点の長さは、「足し算」で決めること。)

2.紐の固定点はピボットであることが望ましい。これがしっかり決まっていないと、紐の長さが決まらず、実験に誤差を及ぼす。そこで、食事用のナイフを使うことをすすめる。通常のナイフだと、数回の紐の振動で、紐が切れてします。食事用のナイフだと、鋭利さがちょうど良い。

3.固定点のナイフはテーブル等にしっかり固定すること。刃の向きを「斜め上45度程度」にすると良い。そうすれば、紐は30度程度の幅で降らすことができる。

4.錘(おもり)は多少重い方が良い。あまり軽いと、糸が緩む。

5.振幅は、最初は、小さい方が良い。上の式は線形近似なので、振幅が小さいときしか正しくない。実験が進めば、振幅の影響をみることもやっても良いだろう。非線形性の研究になる。

6.周期の計測は、10往復以上の振動に対する時間をストップウオッチで計る。往復数は、計測精度をを考えれば、多いほどいいが、あまり長時間かけると飽きてくる。一つの長さの振り子の周期の計測は5点以上ほしい。

7.振り子の長さの変化についても、5回ぐらいはほしい。直線となる(と期待できる)データの傾きを測るのだから、原理的には2点で良いのだから、これでは実験センスの育成にはならない。10点もあれば、直線となることに驚きを感じるだろう。

さあ、どんな結果が出るだろうか。
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