宮台真司「日本の難点」を読む。自分の世界に浸りきって、それがすべてだと思っている幼児の典型。

宮台真司「日本の難点」幻冬舎新書、2009年を読む。世の中には、自分が世界の中心にいて、他人の言うことはすべて間違いと、まくし立てる若者がいる。著者がまさにその典型。20台の若者かとおもいきや、この人は1959年生まれとの事。50歳をすぎても、こんな本しか書けないとは、社会学会の幼児性も随分進んだものだ。

このひとは、自分が住んだ小さな世界がすべて。そして、他人も同じ世界に住んでいると勘違いしている。

「かつてのナンパは不可能性を乗り越えるというロマンチックなニュアンスがありました。昨今の若い男子のナンパは専ら落としやすいアンパイ(安全パイ)狙いです」(p.38) これが学問として実証できますか。実証できないことは、ウワサ以上のものではありません。それでは、理論構成ができません。あぶくのように消えていくだけです。(本書には統計グラフがひとつもない。)

「96年ごろまでは、若い男子の悩みといえば、「セックスをする相手がいない」ことでした。近頃はそれは大した事ではなくなりました。女の子が割りと偶発的にセックスしてくれるので、セックスせきないという悩みは大きなものじゃなくなったのです。」(p.39) だからどうだというのだ。これが社会学なのか。著者の周辺がこのような状況だからといって、現代社会のすべたがこうとは限らない。ナイーブな一般化はなにも学問的な成果はみちびけない。(他人が知らないことを知っているからといって、それが学問にはならない。)

「僕は、東大経済学部や東大法学部の首席の人たちを何人か知っています。興味深いのは、そういうレベルの人たちとなると、多くがパブリックマインドに溢れていることです。」(p.90) なんとまあ、能天気なこと。あたかも、自分もパブリックマインドに溢れていると言わんばかり。東大卒の官僚・政治家がどれだけ悪事を働いていたか。日本近代史を紐解けばすぐに分かる。要するに、自分のいる狭い世界がすべてに適用できる、という幼児性がでている。

「政治において機会主義的態度が重要です。僕が長らく推奨してきた「重武装X対米中立」化も例外ではありません」(p.192)
「重武装とは、対地攻撃能力を中核とする反撃能力のことです。」「具体的には、航続距離の長い爆撃機や長距離ミサイルを持つことです。」
なんとまあ、大学のセンセイは世離れしたノンキなことを言うことよ。この長距離爆撃機はどうやって調達するのですか。長距離ミサイルを保持するコストはいくらだと考えているのですか。(アメリカに難癖をつけられて、証拠なしにイラクのように攻め込まれます。)現在の日本では、技術的にも不可能ですし、財政的にも持ちこたえられるはずがありません。現役の社会学者が、日本の現状・実力をまったく理解していないことがここにも顕れています。あきれかえります。

声の大きい若手(?)社会学者がここにいます。この幼児が成長するにはどれだけ時間がかかるのでしょうか。

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