ギリシャ語(50) ギリシャ語とラテン語(4)

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ゲルマン系の言語である現在の英語,ドイツ語は,時制として現在と過去という2っの語幹の区別をもっているが,このほかに,現在完了という複合時制があって,単純な過去とは違った,経験などの表現に使われている。そうした意味では,ギリシア語やラテン語は,ひとつの行為がいつ行なわれるのかという時間のほかに,その行為が習慣的にくり返されたり持続したりしていて未完であるとか,あるいはそれが完了してしまっているとかいうことを意識して,それを時制の選択に加味しようとする。っまり,時間の上に行為の様相aspectが重なるところにそのひとつの特徴があるといえよう。
トラキアのディオニュシオスはギリシア語を論じた「文法」のなかで,この時間と相を考慮して,時間は現在,過去,未来の3つとする一方,過去を,不完了,完了,過去完了,アオリストの4つに分けている。そしてこれらのrつながり」sugg6neiaiとして,現在と不完了,完了と過去完了,アオリストと未来の3っのセットを並べているが,未来完了という時制にはふれていない。このうちはじめの2っのセットは,時間の差を除けば形のうえからも同じ語幹を用いるし,機能的にも通じるところから,対をなすものとしてまとめることは理解できるが,アオリストと未来の組はいかにも突飛の感を免れない。これはおそらく,過去にも未来にも「不限定の」行為の表現であるという両者の共通点によるものであろう。

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