ギリシャ語(52) ギリシャ語とラテン語(6)

ギリシア語の態

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ギリシア語の態はラテン語にくらべると複雑である。ディオニュシオスの文法は「態」を3つに分けて,「活動」、「受難,経験」,「中間」とよんでいる。
これが英語のactive, passiveの語源である。残りはラテン語に欠けているので,訳出する必要はなかった。ラテン語medium(英語middle)は直訳にすぎない。
さきにあげた「態」をあらわす用語は,「分けておく,整理する,処理する」という動詞の名詞形だから,そのままラテン語におき代えると動詞の名詞形である(英語disposition)に相当する。したがってこれは,話し手が話題にしようとする事態に対する「態度,気持ち」である。その意味ではmodus(英語mode)というラテン語が適当だと思われるし,事実これを「態」に当てている例もある。しかしこのmodusは,っぎに述べる「法」(英語mood)の訳語として定着し, 「態」にはgeneraverbtという意訳が選ばれた。これはgeneranominis「名詞の種類」,つまり「性」にならったものである。ただこのラテン語はなんとなく近代の言語には同化しにくかったのであろう。今目「態」をあらわすのによく用いられるvoiceという英語は,ラテン語の「声」に由来するフランス語のvoixとともに,近代の文法家が選んだ用語である。ドイツ語ではいまもgeneraverbiが使用され,辞書にも記載されている。

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