テーマ:ギリシャ語

ギリシャ語(60) ギリシャ語とラテン語(14)

ギリシア語の現在・アオリストの命令形 ギリシア語では,原則としてひとつの動詞に,現在の命令形とアオリストの命令形があるので,その区別が必要となるが,これはなかなか微妙である。 いちおう現在は持続を,アオリストは一回的な相をあらわすものとすると,その命令形は,前者は行為の継続を,後者は一定の対象に対する行為そのもの…
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ギリシャ語(59) ギリシャ語とラテン語(13)

命令法 命令法は既述のように,もっとも端的に話し手の主観をあらわすものである。ギリシア語では,広く使われるのは現在語幹とアオリスト語幹にもとづく2種類の命令形で,単・複・両数の2人称と3人称に独自の人称語尾をもっている。 ラテン語も2種類の命令形をもっている。それは能動・受動態の2人称・現在(単・複数)と2・3人…
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ギリシャ語(58) ギリシャ語とラテン語(12)

不定法 このような観点から法をみたとき,不定法をそれに加えることは,法としては理解しにくい。その命名といい機能といい,他の法とはあまり共通点が認められないからである。不定法をあらわすギリシア語は,否定辞のa.をとった用語に対比されている。これは(あるものに)加えて示す(動詞)」の意味で,動詞のあらわす概念そのも…
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ギリシャ語(57) ギリシャ語とラテン語(11)

「法」の意味 ところで我々が「法」という訳語でよんでいるこれら5種類の動詞の範嬢を,ギリシア人は特別な用語でとらえていたが,その「曲げ」の真意はちょっと理解しにくい。 注釈家によると,これは音声でしるされる心の願いであり,心の選択,心の傾きであるという。この用語ですぐに想起されるのは,名詞の格における直と斜の区別…
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ギリシャ語(56) ギリシャ語とラテン語(10)

法 時制,態に続いて動詞が担う範曉として「法」がある。これに対するギリシアの文法家の用語は「曲げ」で,これに5種類を区別している。 それはまず「直説法」で,これはアオリストと同じ「境界をきめる,限る」にもとづく形容詞・(英語indicative)である。このラテン語は動詞「指摘する」に関係するが,さらにギリシ…
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ギリシャ語(56) ギリシャ語とラテン語(10)

与格と受動態 ギリシア語とラテン語に共通した,前置詞なしの与格を伴った受身文の例をあげておこう。 「私によって(代名詞・単数・与格)これが(代名詞・中性・単数・主格)なされるべき(中動態・単数・主格)ではない」 「それが(代名詞・中性・単数・主格)私によって(代名詞・単数・与格)なされなければならない(中動態・…
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ギリシャ語(55) ギリシャ語とラテン語(9)

受動態 受動態の表現について,簡単にふれておこう。能動態ではなくて受動態で表現するとき,それは論理的にそのほうが適切であるとか,能動文の主語となるものを隠して間題となる行為とか現象にのみ注目したいとか,行為者がわからないとか,話し手が不特定の人の意見としてあることを述べたいときとか,さまざまな場合が考えられる。つま…
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ギリシャ語(54) ギリシャ語とラテン語(8)

中動態(続) これらの例から,文法家が考えていた「中間」という用語があらわすものは,形は能動態だが白動詞的に用いられるものか,形は中動態だが意味は能動態の他動詞というようなものらしく,これはまさしく中間の状態にある動詞だといえよう。このような設定はギリシア語の動詞組織の複雑さをうかがわせるもので,我々としては人…
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ギリシャ語(53) ギリシャ語とラテン語(7)

中動態 「中間」とよばれる態(中動態)は,ギリシア語のみならずサンスクリットにもみられるが,両言語ともこれが能動態と対をなすものであった。もちろん人称語尾も能動態のそれと区別され,この中動態が受動態を兼ねていた。受動態の形が独立しているのはアオリストと未来だけで,これには「放つ」ならば一the一というはっきりと…
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ギリシャ語(52) ギリシャ語とラテン語(6)

ギリシア語の態 ギリシア語の態はラテン語にくらべると複雑である。ディオニュシオスの文法は「態」を3つに分けて,「活動」、「受難,経験」,「中間」とよんでいる。 これが英語のactive, passiveの語源である。残りはラテン語に欠けているので,訳出する必要はなかった。ラテン語medium(英語middle)は…
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ギリシャ語(51) ギリシャ語とラテン語(5)

アオリスト ギリシア語のアオリストa6ristos(khr6nos)は,否定辞のaと,「境界をきめる,限る」の完了受動分詞形との合成語であり,「限定されない,限りない(時)」の意味である。 この名称がそのまま近代に伝えられたのは,この時制がラテン語に欠けていたからである。既述のように,ラテン語「いう」の完了形,「統治…
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ギリシャ語(50) ギリシャ語とラテン語(4)

アスペクト ゲルマン系の言語である現在の英語,ドイツ語は,時制として現在と過去という2っの語幹の区別をもっているが,このほかに,現在完了という複合時制があって,単純な過去とは違った,経験などの表現に使われている。そうした意味では,ギリシア語やラテン語は,ひとつの行為がいつ行なわれるのかという時間のほかに,その行…
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ギリシャ語(49) ギリシャ語とラテン語(3)

時制 時制(ラテン語tempus「時間」,英語tenseはフランス語tempsと同源)はやや複雑である。基本的には現在-不完了(または未完了)-未来と,完了-過去完了-未来完了の2系列のほかに,ギリシア語はアオリストとよばれる不限定過去をもっている。これらの時制を区別するために,英語のkeep_kept,ドイツ語のha…
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ギリシャ語(48) ギリシャ語とラテン語(2)

人称 人称(ラテン語persona,英語personをあらわすpr6sδponは,本来は「顔」の意味で,さらにいえば, これは「(相手の人の)眼に対する(もの)」である。またラテン語persona「(役者の)面,役割」はエトノレリア経由の言葉を借用したとする説が有力である。人称は近代の諾言語と同じで,1人称は会話…
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ギリシャ語(47) ギリシャ語とラテン語(1)

ギリシア語とラテン語の動詞 動詞は,一般に名詞あるいは代名詞によって示される文の主題について「述べる語」(ギリシア語,ラテン語verbum,英語verb)である。動詞は名詞に劣らず屈折に富んでいる。近代ヨーロッパの印欧語系の諸言語にも,人称変化や時制による語幹の交替など,屈折的要素は生きている。しかし一方では組…
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ギリシャ語(45) アスペクトについて(16)

これまでにのべてきたことから,アスペクトは時間とは無関係ではない、ということがはつきりするだろう。 そうであれば、まえに強調してあるアスペクトとテンスとの区別だては、このことによってぶちこわされるのではないかと,読者はうたがわしく思うかもしれない。アスペクトもテンスもともに時間とかかわっているのだが、しかしそのかか…
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ギリシャ語(44) アスペクトについて(15)

これまでは,主として意味論的な用語をもちいて,アスペクトを紹介してきた。 ブスペクトの形式的な表現についてはふれずにおいて,場面の内部構造に言及した。 ここでかんたんにテンスと比較しておくことは,有益なことだろう。時間の関係づ けtime reference(絶対的な,あるいは相対的な)という意味論的な概念…
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ギリシャ語(43) アスペクトについて(14)

アスペクトを論じるさい,ぜひ理解しておかなければならないことがある。 それは,完結性perfectivityと不完結性imperfectivityとのちがいは,かならずしも場面のあいだの,客観的なちがいでもないし,また話し手によって客観的なものとしてさしだされているもののあいだのちがいでもない,ということである。お…
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