テーマ:サイエンス

衝撃波の角度とくさびの角度の関係。流体力学のお勉強。(その29)

お勉強(28)でマッハ数=2のときの衝撃波の角度とくさびの角度を、マッハ数をパラメータとして、表したので、その他のいくつかのマッハ数についてのグラフを示そう。 このグラフから分かること。 1.くさびの角度に関して、「最大値」ともいうものが存在する。 2.くさびの角度に対して、衝撃波の角度は2価函数となっている。 3.マッ…
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東京スカイツリーのてっぺんから石を落したらどこに落ちるか

東京スカイツリー(高さ634メートル)の先端から石を落したらどこに落ちるでしょうか。物理学の初等問題です(とんちクイズではありません)。 地球の自転速度の計算です。 地球の半径をR,タワーの高さをh、地球の自転周期をT、重力加速度をg、東京の緯度をΦとします。 東京の地面の自転速度は v = 2πR・cos(Φ)/T …
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単振子の非線形性。非線形振動(7)

単振子の振幅が大きくなりますと、線形近似が成り立たなくなります。どのくらいの非線形になるか、非線形厳密解と正弦波(線形近似の解)を比べてみましょう。 この図で、Alpha は振幅(角度でしめす)です。30度くらいの振幅では非線形性はあまり目立たないのですが、80度の振幅では、非線形性は顕著になっているのが分かります。 (1)振幅…
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ポリソームはカフェテリア。(生物学の教科書を読む)

「アメリカ版大学生物学の教科書 2 分子遺伝学」講談社ブルーバックスからの引用です。面白い本です。 ************************* ポリソーム ポリソームは、カフェテリアで並んでいる客のようなものである。 客は列に並びながら自分のトレイに品物を載せていく。 列に並びたての人のトレイの上の食べ物は少な…
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「アメリカ版大学生物学の教科書 2 分子遺伝学」を読む。人類の知的活動のものすごい産物。

「カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学」を読む。20世紀後半の生物学の猛烈な進歩に圧倒された。人類の生物に関する理解はここまで進んだか。 遺伝学といえばメンデルがすぐ思い出されるが、当然ながら、人類の知識はそのレベルにとどまっていない。DNAレベルの研究が進み、遺伝の機構もずいぶん解明された。さまざまな生物…
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戸田盛和先生のご逝去を悼む。

戸田盛和先生が6日、93歳でなくなられた。偉大な先生であった。こころよりお悔やみ申し上げます。 戸田先生の最大の功績は非線形物理への切り込みであろう。戸田格子の発見。ソリトンの解明。古典物理学にすばらしい世界が広がっていることを教えてくれた。そして、この世界への切り込み方も。 そして、教育。すばらしい教科書と啓蒙書・エッセイ…
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肥満対策はマラソンで。遅筋繊維の多い筋肉を作ることから。

マラソン選手がやせていて筋肉がついていないことは良く知られています。どうしてでしょうか。 人の筋肉をつくる筋組織の細胞は二つのタイプの筋繊維により構成されています。一つは遅筋繊維で、もう一つは速筋繊維です。 遅筋繊維の細胞はたくさんミトコンドリアを含んでいて、酸素を消費して脂質と糖質を分解し、ATP(アデノシン三リン酸)を作…
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槌田敦「「地球生態学」で暮らそう」を読む。熱力学を極めると、老荘の境地に入るのか。

槌田敦「「地球生態学」で暮らそう」(誰も言わない環境論3)ほたる出版、2009年を読む。熱力学とエントロピー理論を極めると老荘の世界にのめりこんでいくようだ。おまけに、田んぼは耕さず、糞尿を標高の高いところに上げて、地球の資源循環を助ける。立派な話だ。 著者は物理学会や他の学会でも有名人。投稿・口頭発表を拒否されたといって、裁判に…
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スーパーコンピュータにおける中国の躍進

スーパーコンピュータの計算速度で中国が一位になろうとしている。2010年6月現在のベスト37を下のグラフで示す。 ベスト10は: 1.United States 2.China 3.United States 4.United States 5.Germany 6.United States 7.China 8.U…
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JRには技術者がいないのか。福知山線の速度超過。

JR福知山線の事故現場で、今月14日、快速電車が速度超過し、自動列車停止装置(ATS)が作動した事案があった。JR西が公表しなかったことが問題になっているが、技術的にも問題がある。 現象は、ATSが作動したにもかかわらず、制限速度(時速60キロ)を9キロ超えて、電車がカーブに進入したこと。ATSの設定間違いとしか言いようがない。設…
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NHKダークマター番組に立花隆はミスキャストだよ。なにも分かっていない。

昨日のNHK番組「クローズアップ現代」に立花隆が出ていた。数分間なので、目くじら立てるほどではないが、やはり、ミスキャストだった。何を言っているのか、ぜんぜん論理がはっきりしないのだ。初心者への説明になっていない。メチャクチャだ。 番組自体も、スキャンダラスな取り扱いで、冷静な科学的論理に欠けていた。ダークマターの存在が予測される…
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中根ほか「科学の真理は永遠に不変なのだろうか」を読む。傲慢な大衆蔑視にもとづく独りよがりな本。

中根美知代ほか「科学の真理は永遠に不変なのだろうか-サプライズの科学史入門」ベレ出版、2009年をよむ。この分野にも大衆蔑視の研究者がゴマンといるのがわかった。 読者に向かい、「お前達の知識は間違っている」、「お前達の発想は間違っている」、「お前達の論理は間違っている」と連呼しているのがこの本。どうしてこんなに大衆蔑視の研究者が育…
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人工衛星「みちびき」の効能はカーナビだけではない。

「みちびき」の打ち上げに成功した。あとは、運用を待つわけだが、巷では、カーナビの性能向上ばかりが宣伝されているが、GPSの効能はそればかりではない。 実は、降雨予測に役立つのだ。 人工衛星から地上に届く電波は、大気の状況により遅れが生じる。大気中に水蒸気が多く含まれていると、それだけ電波の到達時刻が遅れることになる。逆にいう…
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地震予知はどうなったのか。最近聞かないが。

地震予知、地震予知とさわいでいた時代があった。最近、地震予知といわなくなったが、どうしたのだろうか。 東海地震は予知可能だったのではないか。責任者!前へ出てきて説明しろ!投入した税金の落とし前をはっきりさせろ。地震予知連絡会を事業仕分にかけろ。 核融合発電、第五世代コンピュータ、等々とわれわれはだまされてきた。(本当は、そも…
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「理科年表」は自由研究の宝庫。ネタがいっぱい。たのしさいっぱい。

国立天文台編「理科年表」丸善、\1,470をご存知ですか。天文、気象ばかりか、生物、環境問題等のいろいろなデータが載っています。統計面からこの世界を理解したいのなら、それはそれは宝の山です。 自由研究のテーマの例を見ましょう。 1.太陽の黒点相対数とあなたの住んでいるところの気温の関係のグラフを書いてみましょう。相関がありま…
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潮岬の気温を見てみよう(改訂版)-地球温暖化は本当か。

下記サイトのデータを更新(最近2年間のデータを追加)しました。 「月平均」の温度のグラフが一枚目。 「月平均」の気温の5年移動平均が二枚目。 同じく、10年移動平均が三枚目である。 どれだけの精度で、気温が上昇しているといえるだろうか。 ********* 潮岬の気温を見てみよう-地球温…
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ホメオパシーに関する学術会議会長談話を読み、武谷三男を思い出す。

ホメオパシーに関する学術会議会長金澤一郎氏が談話を発表した。 http://www.scj.go.jp/ja/info/kohyo/pdf/kohyo-21-d8.pdf 論理が弱い。もうすこし哲学のしっかりした文章がかけないものか。 武谷三男(タケミツで通っている)は、、「技術とは人間実践(生産的実践)における客観的法則…
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ぶれ球はなぜ起こるか。流体力学のお勉強。(その22)

レイノルズ数が Re = 5 * 10**5 近辺で、抵抗係数が急激に変化するばかりではない。 もっと重要なことは、この急激に変化するレイノルズ数が、一定ではなく、ボールの状況(表面の荒さ、回転)や空気の乱れの状況に関して、微妙に変化することである。 それを表すグラフを示そう。(前記とおなじk、Hoerner の本から取った…
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ぶれ球はなぜ起こるか。流体力学のお勉強。(その20)

ぶれ球を考えるときに第一に考慮することはレイノルズ数だと述べた。そして、球の抵抗のレイノルズ数依存性のグラフを(その3)で示した。 Hoerner の有名な"Fluid Dynamic Drag" にも同じ性質のグラフがあったので、紹介しよう。 要するに、Re = 5 * 10**5 の領域で抵抗係数が急激に変化するのだ。 …
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村上陽一郎「人間にとって科学とは何か」を読む。村上センセイもご隠居さんになりました。

湯川秀樹,梅棹忠夫の対談書「人間にとって科学とはなにか」中公新書、1967年、を覚えている人はもう老人です。同名(「何」が当時はひらがなだった)の書を思い出して感慨にふけった。 1.湯川の時代は科学が輝いていた。科学に楽観していた。それから、はや、43年。光陰矢のごとし。時代のあまりの変化に、ただ、おろおろするばかり。 2.…
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ぶれ球はなぜ起こるか。流体力学のお勉強。(その19)

(その18)ではレイノルズ数が 15,000 のときの気流可視化写真を示した。つぎに、レイノルズ数が 30,000 の時の写真を示そう。(実際のシュートは 10**5 のオーだのレイノルズ数になる。) この写真から何を読むか。 1.剥離点(線)が後流にうつっている。流れの勢いが増したので、剥離点(線)が後ろに流されているのだ…
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池内了「科学の落し穴」を読む。常識的な、あまりに常識的な。

池内了「科学の落し穴-ウソではないがホントでもない」晶文社、2009年 を読む。ひとことで感想を述べるなら、「常識的な、あまりに常識的な」本、と言えるだろうか。 あるいは、世の中をすこしシニカルにみるならば、この本が常識的に見えるのは、世の中があまりに非常識なせいだろうか。こんな常識的なことをわざわざ声を高くして言わなければならな…
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新幹線先頭車両形状と境界層剥離。流体力学のお勉強。(その14)

新幹線の先頭車両の形状は,空気抵抗の側面からは,とんがっていれば良い,というものではない。 亜音速領域のながれと超音速領域のながれの特性の基本的な違いをしっかりわきまえよう。 亜音速領域を走行する新幹線の先頭部に対する空気抵抗は,圧力抵抗と摩擦抵抗に分けられる。 圧力抵抗は,流れの側からいうと,圧力勾配が負 dp/dx…
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ベルヌーイの定理の誤解。流体力学のお勉強。(その13)

よく「飛行機はなぜ飛べるか」とか「野球のボールはなぜ曲がるか」という議論でベルヌーイの定理が引用されるが,誤解している人がおおい。ここで正そう。 ベルヌーイの定理の式は,たとえば,     1/2 * row * v^2 + p = const. と書かれる。そこで,右辺が一定だから、速度v が早くなると圧力p が下が…
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メキシコ湾の原油流出事故に思う (2)シールの難しさ。

メキシコ湾の原油流出事故に思う http://44579446.at.webry.info/201007/article_73.html に続いて考えたことを記す。 圧力の高い流体を外から密閉することは至難であるということ。 水漏れ対策を経験した人がいるだろうか。水漏れ部分に外から密閉しようとしてもすぐに水が漏れてくる。…
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新幹線車両は最後尾車両の形状が重要。流体力学のお勉強。(その8)

秋田新幹線「こまち」の新型車両E6系が初公開された。例によって長い先端部が特徴になっている。最高時速は 320 km/h という。 空気力学的にいうと,鉄道車両の抵抗は,圧力抵抗と摩擦抵抗に分けられる。圧力抵抗は先頭車両の頭部形状と最後部車両の尾部形状に影響される。 また,速度領域は, 320x1000/60/60 = 8…
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地震屋の間抜けさを笑う。

3月24日午前9時42分、能登半島地震が起き、一人の方が亡くなり、多数が負傷した。また、多くの家屋が壊れた。相変わらずの風景が日本をおおっている。 それにしても、能天気で的外れなことばかり言っているのが、世の中の地震学の専門家。今回も開口一番、「太平洋プレートとユーラシアプレートが云々」とのんきなことを言っていた。こんなことは、誰にで…
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「ものづくり白書」(経産省)を論ず(その2)

具体的に述べよう。「デジタル家電は、製造業の回復を牽引してきたが、対中輸出の伸び率の鈍化、価格低下が見られ、先行きに懸念あり」と評論していては何も進まない。昨年度の白書には「完成財メーカと部素材産業が一体となって取り組んだ研究開発によって製品を創出して、新たな需要を喚起し、さらには新たな研究開発と設備投資を生み出した」と書いてある。どう…
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