テーマ:書評

書評。再掲。牟田淳「アートのための数学」。芸術学部の知的レベルの低さに ...

2011年5月25日、nomonomonomoの書評。牟田淳「アートのための数学」。芸術学部の知的レベルの低さにあきれる。幼稚園児向けの本。 http://44579446.at.webry.info/201105/article_90.html ********** 言葉狩りにあった。 この世界には言論の自由はないのか…
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書評。杉原厚吉「エッシャー・マジック」。空間を幾何学で解析。でも、芸術は爆発、じゃなかったかな。

杉原厚吉「エッシャー・マジック だまし絵の世界を数理で読み解く」東京大学出版会、2011年。エッシャーの絵の数学者による解析。それなりにたのしいが、心を打つ芸術をこのように扱うと、ちょっとしらける。芸術は数学ではない、と叫びたくなる。 エッシャーが心を打つのはなぜか。意表を突く数学的なパラドックスだけではないはずだ。そこには既成概…
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書評。吉川節子「印象派の誕生」。マネと印象派についていろいろと教えてくれる。

吉川節子「印象派の誕生」中公新書、2010年。おちついた書きぶりで、印象派に関する新しい知見を教えてくれる。楽しい本。またヨーロッパに行きたくなった。美術の深さを思い知らされた。良書である。 マネとモネ。似た名前で、以前は区別もつかなかった。フランスでも混乱していた時代があったそうな。楽しい話だ。 マネ。お金のマネーじゃない…
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書評。「伊藤清の数学」。われわれが思っていた以上に、伊藤清先生は偉かったらしい。

高橋陽一郎(編)「伊藤清の数学」日本評論社、2011年。弟子達が評価できないほど伊藤清は偉かった。この本を見てもそれは分かる。なぜなら、本書に寄稿している関係者のうち、伊藤清の学問業績をきちんと説明できているのは外国人だけなのだから。 西尾眞喜子はおざなり。池田信行は老人の繰言。杉田洋は学生風の感傷メモ。高橋陽一郎の人を見る目のな…
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書評。「プログラミングのための線形代数」。予備校の数学。地上界へ下りた数学。期末テストのための数学。

平岡和幸、堀玄「プログラミングのための線形代数」オーム社、2004年。最近の予備校の先生はこんな感じの講義をしているのだろうか。質問に丁寧に答える。分からないことがあっても心配させない。どこを復習すればよいか親切に教える。至れり尽くせりの本。それだから、350ページの大部になる。装丁もコンピュータの本そのもの。 非難しているわけで…
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書評。米谷民明「光を止められるか」。失敗作の見本。読んで分からなくても心配しないでよい。

米谷民明「光を止められるか-アインシュタインが挑んだこと」岩波科学ライブラリー178、2011年。高校生向きと称する啓蒙書。しかし、失敗作の見本である。高校生よ、この本を読んで、内容が理解できなくても心配しなくて良い。書き手が悪いのである。世の中には説明下手な本がある、ということを知ってもらうことにこの本の価値があるのだから。 そ…
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書評:大沢健夫「寄り道の多い数学」。マクラが長くオチのない落語みたいな本。でもたのしい。

大沢健夫「寄り道の多い数学」岩波科学ライブラリー172、2010年、岩波書店を読む。とにかくマクラがながく、本題が薄く、いつのまにかにどこかに飛んでいる。そう、寄り道のおおいエッセーなのです。でも、どこか楽しい。隅に置けない数学者です。文章も的確。専門以外のことも良く知っている。表現が正確。面白い本です。 私的には、うるう年の作り…
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書評。佐藤一男「原子力の安全を考える」。木を見て森を見ない安全論議。

佐藤一男「原子力の安全を考える」 電力新報社、1988年。重箱の隅をつつく各論だけがあり、総論がない典型的な技術者の欠点が出ている本の見本。すこし離れて、高い見地から、物事をみる余裕はないのか。だから、著者は、自分の論理の矛盾に気がついていない。こんな程度だから、安全学は進歩しないのだ。原発事故はおこるべくして起こった。 本書でも…
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書評。高瀬正仁「高木貞治」。詳細な調査がなされているが、数学の知見はない。

高瀬正仁「高木貞治‐近代日本数学の父」岩波新書、2010年を読む。こまかなところまで調査が行き届いているが、なにか物足りないところを感じる。そう、数学がこの本には書かれていないのだ。戸籍調査は出来ていても、数学史にはなっていない。類体論が難しすぎるからだろうか。 たしかに数学史を書くことは難しい。対象とする数学そのものをある程度説…
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書評「まだ科学で解けない13の謎」。世の中は変則事象ばかり。だから科学は面白い。

マイケル・ブルックス「まだ科学で解けない13の謎」草思社、2010年、を読む。発想の自由性を謳歌する楽しい本だ。まさに「科学は不確かだ」。科学は人間の創作物だったのです。 暗黒物質・エネルギーや宇宙人からの信号「ワオー」などは夙に有名だ。しかし、有性生殖が無性生殖より優位である証拠はないとか、「死」の存在は科学的に立証されていない…
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書評。「地球が丸いってほんとうですか?」。高校生向けの基本的な本。親父ギャグはいただけない。

日本測地学会監修、大久保修平編著「地球が丸いってほんとうですか?-測地学者に50の質問」朝日新聞社、朝日選書752、2004年を読む。基本的な知識を高校生向けに書いた良書。しかし、すこし冗長すぎる。レベルがすこし低い(中学生向けと間違う)。共著の弊害が出ていて、重複がおおい。索引がない(これは致命的!)。 測地学の基本的な新しい知…
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書評。「シュッツ相対論入門第2版」。加筆部分はまったく幾何学的でない。非加筆部分は良作。

「シュッツ相対論入門第2版」丸善、2010年を読む。大冊520ページ。重力波や宇宙論の部分を加筆改訂したという。しかし、これらの部分は、式も図も少なく、文章がだらだら書き連ねているだけで、説得力に欠ける。入門者にとっては、前半部が有用だから、新版を買う必要性はまったくない。改訂した意義を疑う。 確かに文献表などを見ると新しい文献が…
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書評。トホーフト「サイエンス・ファクション」。常識を超えない保守的な本。副題は間違い。

ヘーラルト・トホーフト「サイエンス・ファクション:疑り深い科学者のための宇宙旅行入門」岩波書店、二宮正夫、二宮彰訳、2010年をよむ。常識人の現代地球環境に関するエッセイで、意外性、新規性のまったくない保守的な本。ノーベル物理学賞受賞者の面影はどこにもない。あまりに保守的な、と言ったところの本。 まず、訳者がつけた副題は本書の趣旨…
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書評。井ノ口順一「リカッチのひ・み・つ」。たのしい読み物。バイキング料理の味がする。

井ノ口順一「リカッチのひ・み・つ-解ける微分方程式の理由を探る」日本評論社、2010年を読む。楽しい読み物である。「高等学校で微分積分学を学んだ読者のため」も本というが、チト、それでは手ごわい。なにしろ、群論、射影幾何、行列の指数函数、ベクトル場、解析力学等々現代の数学のあらゆる分野の手法が出てくるのだ。広い知識をもった人には、あっちこ…
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所澤秀樹「鉄道地図は謎だらけ」を読む。マニアとは根気のある人種ですね。文章力も必要。

所澤秀樹「鉄道地図は謎だらけ」光文社新書、2008年を読む。楽しい読み物。マニアの世界は、外から見ていると面白いが、本人はさぞかし大変だったろうに。それが苦労と思わないところがマニアのマニアたる所以か。 とにかくこの本は面白い。まさに重箱の隅に偉大なる真実が隠されているのだ。論理がなくてはこのような筋を通すことは出来ない。また、読…
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田中正「物理学と自然の哲学」を読む。ステレオタイプ思考を正す深い本。

田中正「物理学と自然の哲学」(自然と人間シリーズ)新日本出版社、1995年を読む。一読、当方の軽薄な西洋科学哲学理解を恥じ、もっと真面目に勉強しなくてはいけない、と反省する。根源的な本である。これを物理学者が書いた。驚嘆である。 「西欧文明すなわち「自然の征服・支配」といった一方的な単純な図式が成り立とうはずがなく、そこには、人間…
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ペンローズ「重力の再発見」からの引用

ロジャー・ペンローズがアインシュタインの一般相対性理論の素人向けの説明をしている。「重力の再発見-アインシュタインの一般相対性理論の方程式」という題名である。 まず、引用する。 「科学革命の一般の構図は、従来受け入れられていた科学的見解が、それと矛盾する観測データが十分に集まってついに覆されるという構図である。しかし、アイン…
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ファーメロ編「美しくなければならない」を読む。物理学帝国主義の世界制覇を再確認。

グレアム・ファーメロ編著「美しくなけらばならない-現代科学の偉大な方程式」紀伊国屋書店、2003年を読む。物理学帝国主義者は、物理の方程式を美学から肯定的かつ一方的に論ずるのが好きだが、この本は、物理学に限らず、通信、化学、生物学(ゲーム理論)、カオスにまで手を広げていることが評価される。ただし、結局は物理を対象とするものばかりで、物理…
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ウォイト「ストリング理論は科学か」を読む。実験で支えらない物理理論はあるか。

ピーター・ウォイト「ストリング理論は科学か-現代物理学と数学」青土社、2007年を読む。ストリング理論懐疑派が提示する「物理学とは何だろうか」である。 ウォイトはいう。 「スーパーストリング理論が予測をまったく出さない根本的な理由は、それが実際には理論ではなく、理論が存在すると期待するための集合だと言うことである。」(p.230…
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中山康雄「科学哲学」を読む。こんなつまらない説明では、初心者はみんな逃げていってしまいます。

中山康雄「科学哲学」(ブックガイドシリーズ基本の30冊) 人文書院、2010年をよむ。科学哲学をこんなにつまらなく説明しては、集まる人も集まらなくなってしまいます。科学哲学は、もっと、もっと、面白いのです。 なぜこの本がつまらないか。 1.記述内容に独自性がない。紹介する本の目次を引き写しているだけ。学生のレポートよりひどい。 …
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小島寛之「数学で考える」を読む。本書は数学の本。それも数学基礎論の本です。

小島寛之「数学で考える」 青土社、2007年を読む。本書は経済学の本というより、数学の本といって良い。面白いのは、初出が「SFマガジン」や「文學界」なのに、本の内容が、純粋に数学の本となっていることだ。それも数学基礎論。 年金問題が「ヒルベルトのホテル」を表している、ということは容易に想像できた。「無限の魔力」を使って、ところてん…
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赤祖父俊一「正しく知る地球温暖化」を読む。大家の落ち着いた本。

赤祖父俊一「正しく知る地球温暖化-誤った地球温暖化論に惑わされないために」誠文堂新光社、2008年を読む。大家が危機に迫られて書いた非常事態宣言。もちろん、温暖化の進行を危惧しているのではなく、温暖化論者の暴走を危機的状況と捕らえている。 IPCCのいい加減さは素人にも目に余る。さすがの赤祖父先生も黙っていられなくて、この本を書い…
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古在由秀「天文学講話」を読む。太陽系・位置天文学もまだまだ不思議がいっぱい

古在由秀「天文学講話-太陽系天体の動きを追って」丸善ライブラリー、1997年を読む。古在先生だから、当然、位置天文学。先生は、地球の形が西洋梨の形をしていることをはじめて発見された。人工衛星を天文学に利用するパイオニアだ。 本書には太陽系の惑星、小惑星の軌道についての謎がちりばめられている。ニュートン力学で軌道は決められるが、なぜ…
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「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由-フェルミのパラドックス」。思考法を論理を鍛える本。

スティーヴン・ウェッブ「広い宇宙に地球人しか見当たらない50の理由-フェルミのパラドックス」 青土社、松浦俊輔訳、2004年を読む。宇宙人の存在をネタに、論理を追求することを教える本。自由な精神の見本となっている。 本書は単なる宇宙人を探す本ではない。宇宙論・物理学の本というより、論理というものはどういうものかを具体的な見本で示し…
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小島寛之「確率的発想法」を読む。本書は数学の本ではありません。経済学の本です。

小島寛之「確率的発想法-数学を日常に活かす」NHKブックス、2004年を読む。まったくの予想外のことだったので、意表を突かれた。 1.本書は数学の本だと思っていた。それが、経済学の本だった。それも、著者は「人間の欲望を解明する手段としての学問」として経済学を位置付けているようだ。この位置づけじたいには反対しないのだが、人間の欲望を…
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グレアム・ファーメロ「量子の海、ディラックの深淵」を読む。吉田三知世のすばらしい訳文に感心した

グレアム・ファーメロ「量子の海、ディラックの深淵-天才物理学者の華々しき業績と寡黙なる生涯」 吉田三知世訳、早川書房、2010年を読む。2段組、560ページの大冊だが、訳文のすばらしさで、最後まで一気に読了した。吉田三知世の翻訳は、たんなる翻訳を超えて、すばらしい日本語の散文となっている。この訳業に匹敵するものは、簡単には思い出さない。…
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飯田泰之「考える技術としての統計学」を読む。文系の文系による本の程度の低さにあきれる。

飯田泰之「考える技術としての統計学-生活・ビジネス・投資に生かす」NHK Books, 2007年を読む。「文系の文系による文系のための統計入門」の見本なのだろうか。書いてあるレベルが低すぎて役に立たないし、ちょっと新しさを加えようとした部分は支離滅裂で説明になっていない。こういう役に立たない本を書くのが文系の文系たる所以だ。 1…
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宮台真司「日本の難点」を読む。自分の世界に浸りきって、それがすべてだと思っている幼児の典型。

宮台真司「日本の難点」幻冬舎新書、2009年を読む。世の中には、自分が世界の中心にいて、他人の言うことはすべて間違いと、まくし立てる若者がいる。著者がまさにその典型。20台の若者かとおもいきや、この人は1959年生まれとの事。50歳をすぎても、こんな本しか書けないとは、社会学会の幼児性も随分進んだものだ。 このひとは、自分が住んだ…
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「アメリカ版大学生物学の教科書 2 分子遺伝学」を読む。人類の知的活動のものすごい産物。

「カラー図解 アメリカ版大学生物学の教科書 第2巻 分子遺伝学」を読む。20世紀後半の生物学の猛烈な進歩に圧倒された。人類の生物に関する理解はここまで進んだか。 遺伝学といえばメンデルがすぐ思い出されるが、当然ながら、人類の知識はそのレベルにとどまっていない。DNAレベルの研究が進み、遺伝の機構もずいぶん解明された。さまざまな生物…
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