ギリシャ語(30) アスペクトについて(1)

ギリシア語のアスペクト(相)について、Bernard Comrie の議論を見てみよう。

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A.2.4.1.古代ギリシア語
古代ギリシア語は,パーフェクト(たとえば leluka ‘I have loosed (私はすでにほどいている)'と非パーフェクトとのあいだの対立のほかに,非パーフェクトの形式の内部にアオリストと非アオリストとのあいだの対立をもっている。アオリストは,たとえばelusa ‘I loosed (私はほどいた)',非アオリストは,たとえばインパーフェクトの eluon ‘I was loosing(私はほどいていた),I used to loose(私はよくほどいた)'。直説法ではアオリストは本質的には過去テンスであって,この特殊なアスペクトの区別だては,ほかのテンスには存在していない。そのほかのムードでは,また非定形nonfinite formでは,アオリストと非アオリストとの区別だては純粋にアスペクト的である。つまり,完結相の意味と不完結柏の意味との対立である。

古代ギリシア語の動詞の諸形式の,伝統的な記述としては,Goodwin(1889)がある。その後の,そして最近の考察は,Ho1t(1943),Lyons(1963:111-19),Friedrich(1974)を参照していただきたい。

A.2.4.2.現代ギリシア語
現代ギリシア語には,テンス,ムード,そして非定形のすべてをつらぬいている,完結相と不完結相との対立がみられる。くわえて,完結相の内部にはパーフェクトの形式がとりだされる。これらの形式とその意味とについては,Seiler(1952)を参照していただきたい。

Bernard Comrie, Aspect - An Introduction to the Study of Verbal Aspect and Related Problems, Cambridge University Press, 1976, 山田小枝訳, むぎ書房1988。

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