書評。「地球が丸いってほんとうですか?」。高校生向けの基本的な本。親父ギャグはいただけない。

日本測地学会監修、大久保修平編著「地球が丸いってほんとうですか?-測地学者に50の質問」朝日新聞社、朝日選書752、2004年を読む。基本的な知識を高校生向けに書いた良書。しかし、すこし冗長すぎる。レベルがすこし低い(中学生向けと間違う)。共著の弊害が出ていて、重複がおおい。索引がない(これは致命的!)。

測地学の基本的な新しい知識が書かれている。しかし、レベルは、残念ながら、とても低い。高校生でもこれでは物足りないだろう。数式がまったくでてこないのだ。三角測量の正弦定理さえ出てこない。これでは、高校生が学校で数学を学ぶ意欲がそがれる。記述はどれもこれも定性的なことばかりで、数値が出てくるのは天下りのものばかり。どのように計算するのか、それこそ測地学の本質なのに、それがまったく出てこない。結果ばかり。これでは、測地学を知らない人にとっては、ああ、面白くない分野だな、と誤解してします。高校生のレベルを低く見積もりすぎているのではないか。高校生はもっと数学も物理学も出来ますよ。すこしは教科書を開いてみたらどうですか。

あつかう対象は現代的でとてもよい。記述も正道をいっている。その意味で、良書ではある。

しかし、内容とページ数を比べると、ページ数の割には内容の深度が足りない。冗談を書き連ねていて、読んでいてしらける。面白くしているつもりが逆効果になっている。もっと数学をつかって説明すればよいのに。

なぜ、索引がないのか。著者も出版社も、これではいただけない。著者と出版社のレベルこそ疑われる。この本を一読した後、この本をどのように使うのか。そう、再読したり、レフェレンスとして使ってください、という姿勢がこの本にはないのだ。エッセイでござい。漫談で~す。が、この本。情けない。読者も馬鹿にしている。

結論。良書ではある。一読の価値はある。しかし、もっと親切で中身のしっかりとした本にして欲しかった。

その他。測地学会は立派な学会である。一般との共有地盤を造ろうと苦労している。他の学会には見られない良い学会である。下のサイトはとても勉強になる。このようなサイトをいろいろな学会が開くべきだ。

http://wwwsoc.nii.ac.jp/geod-soc/web-text/index.html

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