定常飛行航空機の必要推力と最小推力。飛行機の飛ばせ方(8)

高度一定で飛行していても、飛行する揚力係数により抵抗が変わります。定常飛行では、抵抗は推力に等しいものですから、推力が変わります。どのように変わるのでしょうか。

亜音速領域を飛行している航空機では、抵抗は次の式で与えられます。

      CD = CD0 + CL^2/(pi・e・A)

ここに、CD0 はゼロ揚力抵抗、e はOswald's efficiency factor、A はアスペクト比です。この式から分かるように、抵抗係数CD は揚力係数CL の2乗で効いてきます。

必要推力(抵抗とつりあっているときのエンジン出力)は、

      Tn = (1/2)・row・V^2・CD

ですので、上の抵抗係数の式を代入すると、

      Tn = α・V^2 + β・V^(-2)

となります。ここに

      α = (1/2)・row・S・CD0
      β = (2/(πeA))・(1/row)・W^2/S

です。

そこで速度V に対する必要推力Tn のグラフを書いてみると、次のような図になります。

画像


Tn の最小値は、上のTn の式をV について微分して得られます。すなわち、

      V = (β/α)^(1/4)

のとき、必要推力の最小値は

      Tn min = 2 sqrt(αβ)

となります。

簡単な式になるものです。





************
航空機の航続距離は飛行高度にもよります。飛行機の飛ばせ方(7)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_80.html

航空機の航続距離をのばすにはどうするか。飛行機の飛ばせ方(6)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_77.html

航空機の航続距離はどのように決まるか。飛行機の飛ばせ方(5)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_71.html

旅客機巡航高度は何で決まるか。飛行機の飛ばせ方(4)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_61.html

旅客機巡航時の揚力と抵抗。飛行機の飛ばせ方(3)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_57.html

旅客機巡航時の揚力係数と抵抗係数。飛行機の飛ばせ方(2)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_56.html

旅客機の巡航速度と高度の関係。飛行機の飛ばせ方(1)
http://44579446.at.webry.info/201102/article_52.html

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック