旅客機の巡航速度と高度の関係。飛行機の飛ばせ方(1)

海外旅行に行く飛行機ではモニターに飛行経路、速度、高度などが出るようになり久しくなりました。これらの数値の背後にある物理学はどうなているのでしょうか。巡航しているときの飛行高度と速度の関係は図1のようになったいるはずです。なぜなら、

(1)飛行機に作用する空気抵抗を最小にするため(飛行速度はなるべく高く)、飛行機は設定マッハ数で飛んでいます。ボーイング777ではマッハ 0.84 で飛んでいます。この遷音速領域では、このマッハ数をこえると、造波抵抗(衝撃波を発生させることに伴う空気抵抗)が大きくなるので、設計マッハ数ぎりぎりのところで飛行します。

(2)大気は高度が上昇すると温度が下がります。その様子は、一般的には図2のようになります。高度11,000メートルより上空は温度一定のモデルが実態を表現しているそうです。

(3)音速は空気の温度の平方根に比例します。したがって、高度が上がっていくと音速が下がります。その結果、同一マッハ数で飛行していても、高度が上がると速度が下がるわけです。

(4)上層大気では偏西風が激しく吹いています。飛行機が西向きに飛ぶのと、東向きに飛ぶので、飛行時間に大幅な差異が出ているのはこの偏西風の影響です。飛行機は「対気」が基本的な指標なので、上記の議論は偏西風にのった座標系で議論しているわけです。ですから、飛行機の速度は、「対気速度」を理論的に設定した数値で飛ばし、「対地速度」は偏西風を加味した数値となります。

ボーイング777は巡航マッハ数が 0.84 です。これを対気速度の直したのが図1です。

図1.
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図2.
上層の大気温度。(標準大気表による。)
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