小島寛之「確率的発想法」を読む。本書は数学の本ではありません。経済学の本です。

小島寛之「確率的発想法-数学を日常に活かす」NHKブックス、2004年を読む。まったくの予想外のことだったので、意表を突かれた。

1.本書は数学の本だと思っていた。それが、経済学の本だった。それも、著者は「人間の欲望を解明する手段としての学問」として経済学を位置付けているようだ。この位置づけじたいには反対しないのだが、人間の欲望を確率論から解明しようとは、なんと、野心的なことか。

2.あとがきはだれしもが早い時期に読む。それが、このあとがきは涙なしには読めない文が連らなっている。数学と涙、経済学と涙。なんという組み合わせ。だれが予想したろうか。

3.そして本書の中心は、筆者の個人的な最先端の学問成果の説明。学問成果の一般論ではなく、きわめて個人的色彩の強いものとなっている。当人にしか書けない「個人モノ」かつ「先端モノ」。こんな学術成果をよくもまあ、NHKブックスで世に問うたものだ。

小島寛之を知る人には当たり前の事だったのかもしれない。また、読者の意表を突くことが、刺激的で知的活動を活性化させるということも同意する。

しかし、確率論の勉強をしようとするものにとっては本書は役に立たない。確率論的経済学(?)を議論したいものにとっては、刺激的な本で、自由な精神を持っている人にはすすめられるものであろう。


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