中川和道ほか「環境物理学」を読む。使い物にならない能書きばかり。二流の研究者の典型的な本。

中川和道、蛯名邦禎、伊藤真之「環境物理学」裳華房、2004年を読む。二流の研究者が自己満足のために書く本の典型。他人にはちっとも役に立たない本だ。

1.そもそも、この本には物理定数の一覧表がついていない。例題の計算をしようにも、種々の定数を他の本から引っ張ってこなくてはならない。著者だちはどういうつもりでこの本を書いているのだろうか。この分野の本は、例題計算が中心。典型的な物理定数を使用して、オーダ・チェックをすばやくすることが、物理の理解にも、各種のパラメータの重要性を考えるのに役立つ。それなのに、この本では読者が例題計算をすることを想定していない。

2.基礎方程式をいじくることの異常な思い込みがある。だから、力学原理の説明で、「本書の記述には他書には見られない特色がある」(p.245)などと、変なところで自慢がしてある。読者にとって必要なのは、原理の詳細な説明ではなく、応用計算で定量的に環境の物理量を評価すること。この辺で、この本は理学者の陥穽に完全に陥っている。工学者にこの本のドラフトを読ませたら、もっと例題を増やせ、もっと応用計算を示せ、もっと問題点を洗い出せ、と言ったはずだ。

3.流体力学にたいする理解が甘い。ローレンツ方程式の本質が分かっていない。気象の計算モデルの問題点が分かっていない。物事を定量的に自分で考えず、世の中の趨勢を無検討でなぞっている。地球温暖化だ、海面上昇だ、CO2の増加だ、等々他人のことばの受け売りばかり。とても科学者の本とはおもえない。

4.そもそも、この本の基本姿勢は何なのだろうか。哲学ともいうべきものだ。地球環境をどのように切り込み(解析し)、どのように総合的に地球を考えるか、という総合的な見地がひとかけらもない。断片的な切り貼りデータだけがこの本にのっている。基本的な研究の立場にたいする反省が無いところには、科学の発展は無い。

結論。環境物理学者がいかにいいかげんな人種であるかを知るための反面教師としてこの本は利用できる。自分で地球環境の物理パラメータを計算していこうと考えている初心者には、この本は不親切である。

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