宇宙エレベータ。物理学を知らない人は、のん気だね。

昨日、NHKで宇宙エレベータの競技会のことが放映されていた。調べてみたら、社団法人宇宙エレベーター協会なるものがあるそうな。どんなのん気な父さんが運営しているのだろうか。

10年ぐらい前だろうか。定点飛行船を日本の上空に浮かべて電波中継基地とする案があった。それが、いつのまにかに消えた。今回の宇宙エレベータも同じ。大気の運動を考えていないのだ。

地球をとりまく大気に対してもっと理解して欲しい。

大気は動いているのだ。一番動きのはげいいのは、対流圏上層部から成層圏にわたって存在するジェット気流。この気流の速度は音速の1/3程度まで上がるところがある。この高速気流に抗して、物体の位置を保持する(地球のある位置に対して低位置とする)のには、きわめて大きなエナルギーがいる。ニュー・ヨークに行く飛行機で、往路と復路で1時間以上の差が出てくるのはこのジェット気流による。

飛行船のプロジェクトが失敗したのは、このジェット気流に抗して、飛行船と定点にとどめておくエネルギ(プロペラ推進力)が莫大になり、とても実用にならなかったからだ。

今回の宇宙エレベータも、帯を上空からたらしているが、その帯に対する風の影響がとても大きい。昨日のNHKの映像でもこの帯が風に流されていた。地上すぐの低空でこれほど帯が流されるのだから、ジェット気流がある上層ではどらだけ流されるか。帯の空力抵抗係数、空気の密度、ジェットの速度を適当に見積もり、帯に対する空力荷重を出し、この荷重分布にたいして帯がどのような形状になるかを計算することは易しい。とてつもなく流されることになるだろう。

こんな簡単な計算さえしていない、「宇宙エレベータ協会」とは何者だろうか。だれが資金提供をしているのだろうか。

とにかく、のんきな父さんの遊びとしか思えない。

ところで、一番大事なこと。
衛星は静止衛星を考えているのか。それなら、赤道上はるかかなただ。36,000キロ。
ほかの衛星は、すべて、地球上を周回しているのだから、エレベータはかけられない。


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