北野康「水の科学(第三版」を読む。貰った表彰の一覧を自著にのせる人の言説が信じられるか。

北野康「水の科学(第三版」 NHKブックス、2009年 を読む。自画自賛の記述ばかりで、水の科学がちっとも書いてない本だった。できそこないの総合科学者の見本だね。

1.自分のもらった表彰の一覧を、厚顔にも、自著ののせる。おそれいった。だから、本文中にも、自分の研究のことを「勇気ある」とか、「さきがけて」と自画自賛している。科学書では例を見ない傲慢さがめだつ。

2.そもそも題名と内容がまったく異なる。水の相図は出ていないし、密度の温度依存性についての記述もうわすべり。水蒸気についての物性の説明はゼロ(この人はガス相に弱い)。水素分子の物性の説明も2ページで済ましている。要するに、水そのものにたいする深く考えて本ではないのだ。(著者の専門ではないのだ。)

3.著者の専門はなにか。温泉の湯の華。炭酸カルシウムの形成が専門らしい。それはそれでよい。すべての分野に自分で手を下すことはできない。したがって、耳学問とならざるを得ない。しかし耳学問といっても、科学的批判精神をもって勉強しなくてはいけない。しかし、著者の周辺分野の勉強にはセンスが無い。定説がない分野でも、学問の傾向はつかめるはず。しかし、著者の引用するグラフは20年前のもの。ここ10年の学問成果を勉強していない。

4.周辺分野は自分が手を下した分野ではないので、慎重な判断が必要。専門家の意見の真意をしっかり追及しなくてはいけない。それなのに、老人特有の頑固な独りよがりが目立ち、読者への説得力に欠ける。科学的精神が欠如している。

5.本書に期待したのは、水蒸気が地球温暖化にどのように影響しているかという点。しかし、全くの空振り。炭酸ガス以上に温暖化に影響があるはずなのに、著者のスコープに入っていない。センスがない、というより、常識に欠ける。

6.本書は、古生物、宇宙の原子組成、温室効果ガス、酸性雨、ダイオキシン等と広い範囲をカバーしている。結論からいうと、著者には広い範囲を論議する素質がなかった。温泉水の分析から離れるべきではなかった。

とうわけで、「水の科学」を勉強したくて本書を購入した人は空振りを食う。地球温暖化についての著者の論議をよめば、地球温暖化論者のいいかげんな論理がよくわかる。

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