新幹線での耳ツン現象。流体力学のお勉強。(その11)

新幹線に乗っているとき,トンネル突入時に耳がツンとなって痛くなることがある。いろいろと分かったような説明がなされているが,正解を見たことがない。

定常現象と非定常現象を区別できていない議論がおおい。

列車のトンネル突入時の現象は非定常な現象であり,定常現象を仮定している流体力学の理論の適用範囲外である。気をつけよう。(ベルヌーイの定理は「流管」を仮定している定常理論である。)

列車がトンネルに突入するとき,空気の圧縮性の効果により,列車先頭部より圧縮波が発生し,この波がトンネルを音速で走る。そして,この波はトンネル出口で膨張波として反射され,トンネルを逆流する。(一部はトンネル出口から周辺に圧縮波として放射される。)

この圧縮波は空気の圧縮性の効果が出てくる高速領域で顕著となる。音速に近いと衝撃波が発生するのはこのためである。

環境に対しては,基本的にこの圧縮波と膨張波が周囲に影響を及ぼす。

人間の鼓膜は通常は密閉状態であり(シールされている),鼓膜の前後圧力が違うと鼓膜に応力が働く。この応力が神経を刺激して,痛さを感じさせる。

してがって,上記の圧縮波と膨張波が鼓膜の外側に達すると,内側はその前の圧力のままなのだから,鼓膜前後に圧力差ができて,痛みを感じさせることになる。

*********************
参考
新幹線車両の空気抵抗。流体力学のお勉強。(その10)
http://44579446.at.webry.info/201007/article_62.html
その他

画像

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック