CFDの常識と気候シミュレーションの非常識(2)-ナビエ・ストークス方程式の非線形性

以前,流体に関する基礎方程式であるナビエ・ストークス方程式を解くことの難しさについて論じた。
http://44579446.at.webry.info/200710/article_10.html

具体的な例を一つ提示しよう。
ナビエ・ストークス方程式を変形し,大気の循環を表すモデルを Edward Lorenz が1963年に提示した。それは

dx/dt=-px+py
dy/dt=-xz+ry-y
dz/dt=xy-bz

と簡単化されて表される。この連立方程式を解いてみると,以下のような図となる。
画像


http://www.geocities.jp/nomonomoglobalwarming/Blogs/LaurentzEq.pdf

この図で,赤い線と青い線は,初期条件をわずかに変化させたときの x の時間変化を示している。

通常のCFD屋だったら,数周期の振動を見ただけで,「解は収束している」と考えて計算をやめてしまう。しかし,実際に計算すると,予見不能な解の行動が現れてくるのだ。おまけに,初期条件の少しの違いは,初期には現れないが,途中から顕著なものとなり,全く違った様相を示すにいたる。

このグラフを見ただけで,気候予想が不可能に近いということがわかるだろう。
画像


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