初期値問題-地球温暖化予測の不可能性

流体の運動を表すナビエ・ストークス方程式の初期値敏感性についてもう少し詳しく説明しよう。

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Edward Lorenz 大気の運動を研究していて、対流圏をモデル化してナビエ・ストークス方程式を数値的に解こうとした。初期値を与えて時間にそってとき始めたのだが、あるとき、計算の途中結果を紙に写し、トイレに立った。トイレから帰り、紙に写した途中結果を入力し、計算を再開した。ところが、その結果が前回得られた結果とまったく異なるものとなった。さんざんその原因を検討した結果が、紙に写した数値の有効数字が足りなく、計算機内部の数字と違うことが判明した。要するに、初期値の数値の微妙な相違が結果に大きく響いてくるわけだ。
これが、有名なカオスの発見に繋がる。

大気の流体的な運動は上記のナビエ・ストークス方程式で記述される。したがい、大気の状態の変化は微妙な初期値の変化が将来の値を大きく変えてくることになる。線型方程式の単調な変化とは質的に異なるものだ。これは流体にかんする極めて本質的な事柄で、避けることはできない。

そこで、天気予報、将来気候予測はどうなるのだろうか。天気予報では、正確に初期値を与えれば、近い将来の予報はある程度正確に出来るだろう。しかし、少し時間の経った時の予報はどうなるかわからない。数ヶ月先の長期予報がまったく信用置けないことの物理的な根拠だ。100年先の地球全体の気候予測など出来るはずもない。物理学の本質に反することをしようとしているのだ。

しっかり物理学を勉強しよう。

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