ギリシャ語(47) ギリシャ語とラテン語(1)

ギリシア語とラテン語の動詞

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動詞は,一般に名詞あるいは代名詞によって示される文の主題について「述べる語」(ギリシア語,ラテン語verbum,英語verb)である。動詞は名詞に劣らず屈折に富んでいる。近代ヨーロッパの印欧語系の諸言語にも,人称変化や時制による語幹の交替など,屈折的要素は生きている。しかし一方では組織の規則化に伴って,形の統一も進んでいる。動詞組織の全体にっいていえば,近代の諸言語とギリシア語やラテン語との間には共通点も認められるけれども,複雑さはこの2つの古典語のほうがまさっている。ひとつの動詞がいくつかの時制語幹をもつので,それらをまとめて把握していくことが必要である。
ギリシア語とラテン語の動詞組織を比較すると,両者には違いも少くない。というのはラテン語のほうがかなり規則化が進んでいるからである。記述的にいえば,いわゆる不規則動詞は別として,ラテン語の動詞の活用は,どの動詞も「不完了(時)」infectum(tempus)と「完了(時)」perfectumの2系列からなっている。そして前者には現在,不完了,未来が,また後者には完了,過去完了,未来完了が属する。形の基準になるものは,前者は現在の,また後者は完了の,いずれも1人称・単数・能動態・直説法の形である。現在の系列の活用型は,ほぼ平行的な4つに分類され,整然とした枠組みにおさめられる。ところがギリシア語のほうは,活用の型としては2っに大別されるが,そのなかで個々の動詞の語幹の区別,時制や態の選択などが一様でないために,いうならぱ不規則な動詞に満ちていて,ラテン語のように全動詞の活用を一括して提示することができない。
ギリシア語とラテン語の動詞は,人称,数,時制,態,法の5つの文法的要素を担っている。そして名詞の単数・主格形に相当する,動詞の辞書の見出しになる形は,例えばギリシア語「読む」のように1人称・単数・現在・能動態・直説法の形である。
しかし,ときには能動態を現在形に欠いていて,意味は能動的であっても形は受動(中間)態という動詞もある。例えば,ラテン語hortor「はげます」は,1人称・単数・現在・受動態・直説法の形である。

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