ギリシャ語(56) ギリシャ語とラテン語(10)

与格と受動態

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ギリシア語とラテン語に共通した,前置詞なしの与格を伴った受身文の例をあげておこう。
「私によって(代名詞・単数・与格)これが(代名詞・中性・単数・主格)なされるべき(中動態・単数・主格)ではない」
「それが(代名詞・中性・単数・主格)私によって(代名詞・単数・与格)なされなければならない(中動態・単数・主格)」
ここにみられる(「する」),は,ラテン語の文法でgerundum「動形容詞」(「運ぶ,する」の派生形。これと並ぶgerundium「動名詞」〔英語gerund〕も同じ動詞による)とよばれるもので,義務や必要性をあらわす,動詞語根からっくられた受動態の形容詞である。したがって,性・数・格についてはそれの関係する名詞または代名詞に呼応するので,上の文ではそれぞれ指示代名詞の中性・単数・主格の形に一致している。
この動形容詞は,ラテン語のように,はじめから受動的な意味でしか使われず,その行為をする者は与格によって示される。これはもちろん本来は関心の与格とみるべきものであろう。この動形容詞は,文を簡潔にするのに有効である。さらにこれを好むローマ人は,ときに行為者なしの非人称的な用法にまでその使用を拡大している。例えば,「戦いが行なわれなければならない」(「戦う」の動形容詞)。

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