ギリシャ語(34) アスペクトについて(5)

Bernard Comrieのアスペクトの議論の続き。フランス語について。

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A.2.3.1.フランス語
文章フランス語では,過去テンスは形式的に,定過去とインパーフェクトとパーフェクトとの,三分割の区別だてを採用している。定過去は完結相の意味をもっていて,たとえば j’ecrivis ‘I wrote (私はかいた)'。インパーフェクトは不完結相の意味をもっていて,たとえば j’ectivais ‘I was writing (私はかいていた),I used to write(私はよくかいた)'。バーフェクトはパーフェクトの意味をもっていて,たとえば j’ai ecrit ‘I have written (私はすでにかいている)'である。定過去とインパーフェクトとの対立は過去テンスにかぎられているが,パーフェクトの形式はすべてのテンスに存在している。意味論的には,これらは三項対立をなしているのではなく,二項対立が二組あるのである。ひとつは完結相と非完結相との対立,もうひとつはパーフェクトと非パーフェクトとの対立。ただし,パーフェクトの内部には,完結相と不完結相との,意味的な区別だてをする,はっきりした表現はみられない。会話のなかで使用されるフランス語では,定過去はもちいられず,複合過去とよばれているバーフェクトが両方の意味に使用されている。

Bernard Comrie, Aspect - An Introduction to the Study of Verbal Aspect and Related Problems, Cambridge University Press, 1976, 山田小枝訳, むぎ書房1988。

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