ギリシャ語(28) 日本語文法との比較


日本語文法における、「態」、「時制」、「アスペクト」、「叙法」 を考えてみよう。

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インド・ヨーロッパ語族を主対象とした言語学の概念をそのまま日本語に適用することには、当然、無理がある。
しかし、時制、態、アスペクト等の概念が日本語ではどう適用されているかみるのも、それぞれの言語を考える上で参考になる。
すこし調べてみると、これも当然のことながら、日本語文法において、時制、態、アスペクトについての定まった定義はないようだ。
そこで、下記の事典から引用しよう。

[態]
態 Voice は、事態参与者の意味役割と格表示の対応関係を変更する統語操作である。日本語の場合、動詞に接尾辞を付加することで、格の規則的な変更が引き起こされる。主なヴォイスとして、使役態、受動態、受益態、可能態、自発態がある。(p.661)
***「能動態」がない!なかなか挑発的な議論だ。

[時制]
時制 Tense は、事象の時間軸上の位置を表示するカテゴリーである。日本語では、述語の「非タ形」と「タ形」が「非過去(現在、未来)-過去」の対立を構成する。(p.663)

[アスペクト]
東京方言のアスペクト Aspect は「非状態-状態」の対立である。具体的には、事態を一つのまとまりとして提出、時間の流れに沿った状況変化を叙述する完成相「スル/シタ」と、ある場面において事態実現後の状態(動作開始後の継続状態、変化完了後の結果状態)が存在することを叙述する継続相「シテイル/シテイタ」が、「非状態/状態」の対立を作る。(p.665)
[叙法]
それでは、直説法、接続法、仮定法、命令法に相当する概念は日本語にどのように適用されているか。
少し調べてみると、叙法と言う概念は日本語文法にはないようだ。代わりにモダリティ(法性)という概念が盛んに論じられる。

***
井上優「日本語の特性」、中島平三編『言語の事典』朝倉書店2005。

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