読売社説「日の丸旅客機」を斬る

読売新聞が10月17日に「日の丸旅客機 商業化へ開発を加速できないか」との社説を掲載した。日本の新聞の社説は、“解説”の域を脱するものは稀で、これも例外ではない。なぜか。記者も編集委員も論説委員も不勉強(調査不足)で、見識(哲学)を持たないから。

(1)大型機の民間機製造業は、すでに2強体制。ボーイングさえ、エアバスに蹴落とされようとしている。中型機も2強体制。エンブラエルとボンバーディア。すべて経営は苦しい。政府援助がないとやっていけない。WTOを無視して、やっと経営が成り立つ。グラマンもロッキードもフォッカーもみんな引き上げた。こんな中に日本が入っていって、経営が成り立つ見込みは少ない。赤字が見込まれる事業に国費を投入することは、国民への背信行為である。

(2)9月2日の産業構造審議会航空機宇宙産業分科会航空機委員会での「産」と「学」の暗闘の意味を新聞記者は理解できていない。当初は「産」が主導権を持っていた。それが、昨年12月、「学」が異例の「持ち回り」の小型旅客機開発事業推進専門委員会を開き、30から50席試作機を作ると反撃した。そして、本年4月までは、50席の実証機を作ることになっていて。しかし、その後、「産」が再反撃し、9月までに70から90席に変更させた。どんな製品を作るか、なにも決まっていないのだ。外部から見ると、コップの中の嵐を演じているでかで、笑止千万。「官」は間に立って、勉強不足から、知識もないし、指導力も見識も発揮できる状況ではない。

(3)「産」の70から90席は何を意味するか。一言で言えば、これは、開発をしない、ということ。(1)項を見よ。要するに、「産」が税金をもらって遊ぼうということ。

(4)羽田空港拡張云々を言う輩がいたとのこと。いままで国産機の開発に寄与していないくせに(ボーイングとエアバスに金を払っていて)、いまさら何を言うか。航空路線は鉄道と同じで、大都市圏内の通勤と大都市間のビジネス客だけが黒字となることをはっきり言え。離島間の航空輸送は、過疎地対策にはなるが、経営的にはまったくペイしない。国か地方公共団体が運行コストに責任を持つと言明すれば成り立つかも知れないが、財政難と「民営化」の小泉政権下で、こんなことが出来るはずがない。

結論。こんな簡単なことが、なぜ分からないのだろうか。

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